英文誌(2004-)
一般口演 消化器
その他2
(S609)
3DCT-angiography,USが診断に有用であった脾静脈-左腎静脈シャント静脈瘤の1例
A case of shunt varicosity between the splenic vein and left renal vein diagnosed by 3DCT-angiography and color Doppler ultrasonography
毛利 康一
Koichi MORI
名古屋第一赤十字病院一般消化器外科
Department of Surgery, Japanese Red Cross Nagoya Daiichi Hospital
キーワード :
症例は60歳・女性.2010年から右腎結石,腎盂腎炎で当院泌尿器科医にて腎瘻造設,体外衝撃波破砕術などの治療を受けていた.2012年11月,CTで左腎上極腹側に径20mmの造影される腫瘤を認めたため,外科に精査が依頼された.この腫瘤は脾静脈と連続性を認め造影態度も同様であったので3DCT-angiographyを構築したところ,脾静脈-左腎静脈シャントが明らかとなった.このシャントの一部が紡錘状を呈しaxial CTで腫瘤を呈した.カラードップラー超音波検査では,脾門部の脾静脈は拡張し脾臓に向かう定常波を有し,これに連続した血管瘤内には方向の一定しない定常波を認めたことから,脾静脈-左腎静脈シャント静脈瘤と診断した.1年,経過観察されているが,画像上,瘤の増大所見はなく,無症状である.