中村 克也¹, 平賀 真雄¹, 坂口 右己¹, 佐々木 崇¹, 塩屋 晋吾¹, 林 尚美¹, 大久保 友紀¹, 重田 浩一朗²

Katsuya NAKAMURA¹, Masao HIRAGA¹, Yuuki SAKAGUCHI¹, Takashi SASAKI¹, Shingo SHIOYA¹, Naomi HAYASHI¹, Yuki OOKUBO¹, Kouichirou SHIGETA²

¹霧島市立医師会医療センター超音波検査室, ²霧島市立医師会医療センター消化器内科

¹Department of Ultrasound, Kirishima Medical Center, ²Department of Gastroenterology, Kirishima Medical Center

キーワード :

【はじめに】
肝硬変症で最も初期に起こる形態変化として肝左葉内側区域の萎縮に伴い肝門部門脈周囲腔（以下S4距離）の拡大所見がMRIで評価され報告されている．これに基づいて腹部超音波検査にてS4距離と肝線維化についての検討を行い，S4距離と弾性値，ヒアルロン酸，Ⅳ型コラーゲンで相関を認め，血小板，アルブミン間に負の相関を認めた．さらにFibroScanにおける肝線維化stagingで有意差を認め，昨年の日本超音波医学会九州地方会にて報告した．
【目的・方法】
前述の報告について再現性の評価を行った．対象は前回と同じくC型慢性肝疾患で腹部超音波検査を施行した52例．
記録した超音波画像でS4距離の計測を超音波検査士5名で行いその計測値の評価を行った，またS4距離の平均と弾性値の相関・有意差の評価を行った．
【結果】
検査士5名のS4距離計測値は最大で2mm程のばらつきはあるものの再現性は良好と思われた．またS4距離と肝弾性値，血液検査データとの間には前回報告と同様に相関を認め，また肝線維化staging別で有意差を認めた．
【まとめ】
再現性について良好な結果が得られた．