Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

一般口演 循環器
症例報告・血栓,卵円孔

(S514)

卵円孔開存の診断において3D経食道心臓超音波検査が有用であった症例について

Usefullness of 3D Transesophaseal Echocardiography for Detecting Patent Foramen Ovale

臺 和興, 河越 卓司, 播磨 綾子, 大井 邦臣, 岡 俊治, 中間 泰晴, 西岡 健司, 三浦 史晴, 嶋谷 祐二, 井上 一郎

Kazuoki DAI, Takuji KAWAGOE, Ayako HARIMA, Kuniomi OOI, Toshiharu OKA, Yasuharu NAKAMA, Kenji NISHIOKA, Fumiharu MIURA, Yuji SHIMATANI, Ichiro INOUE

広島市立広島市民病院循環器内科

Department of Cardiology, Hiroshima City Hospital

キーワード :

近年脳梗塞の原因として奇異性脳塞栓症が注目されており,卵円孔開存(PFO)の評価が重要である.心臓超音波検査にてValsalva手技を行いながらコントラストエコーを施行し,Valsalva手技解除後数心拍以内に左房内へのバブルの流入が観察できた場合にPFO陽性と診断するのが一般的であるが,PFOと肺内シャントを厳密に鑑別することは困難である.経胸壁心臓超音波検査と異なり2D経食道心臓超音波検査(TEE)では心腔内のより詳細な観察が可能であり,左房内に流入するバブルが心房中隔を経由しているかどうかを確認することでその鑑別が可能である.しかしながら,2DTEEでは別の右左シャントとの鑑別が困難であることがある.最近登場した3DTEEでは奥行きをもった心腔内の一定の空間を描出することができるため,バブルの左房内への流入部位を3次元画像上で同定することが可能であり,PFOと肺内シャントの鑑別において非常に有用である.今回,3DTEEがPFOの診断において非常に有用であった症例を呈示する.