Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

一般口演 基礎
画像解析

(S479)

超音波画像を基にした舌表面の3次元標準モデルの構築

Construction of 3D tongue surface standard model based on ultrasonic images

近藤 貴大1, 向井 信彦1, 森 紀美江2, 武井 良子2, 山下 夕香里2, 長谷川 和子2

Takahiro KONDO1, Nobuhiko MUKAI1, Kimie MORI2, Yoshiko TAKEI2, Yukari YAMASHITA2, Kazuko HASEGAWA2

1東京都市大学大学院情報工学, 2昭和大学歯科病院口腔リハビリテーション科

1Information Engineering, Graduate School Tokyo City University, 2Oral Rehabilitation, Showa University Dental Hospital

キーワード :

【目的】
構音時の舌運動を観察する簡便な手段として超音波診断装置を用いているが,現存する超音波診断装置では舌表面を鮮明かつ詳細に描出する3D動画像を得ることは困難である.そこで,超音波診断装置で撮像される2D画像を基に,3D動画像の構築を試みている.本稿では,不鮮明な超音波画像を基にしても3D動画像を自動構築できるようにするための,舌表面の3次元標準モデルの構築方法について報告する.
【対象画像と処理手法】
4mm幅で断層した舌の前額断面超音波画像を対象として舌表面の変曲点を手動で選択し,この点を制御点としたスプライン曲線を作成した.さらに,得られたスプライン曲線を断面画像に対応して並べることで舌の表面(曲面)を生成した.次に,生成されたスプライン曲線に対して等間隔に格子点を選択することで,舌表面の標準モデルを作成した.
【結果と考察】
提案手法を「安静位」と,母音「あ」「い」「う」「え」「お」の5種類の発音(合計6種類)に対して適用し,舌表面の3次元標準モデルを作成した.本手法では制御点の選択を手動で行っているため,標準モデルの作成には多大な時間を要している.
【結論】
本手法で構築された舌表面の3次元標準モデルを健常人や構音障害患者の構音時の舌超音波画像に合わせて変形させることで,構音時の舌表面の3D動画像を短時間に自動構築することが期待できる.