Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

特別企画 甲状腺・副甲状腺
ワークショップ 甲状腺・副甲状腺1甲状腺結節診断におけるドプラエコーの有用性について

(S365)

甲状腺結節におけるカラードプラ所見の施設内データ変動

The intra-hospital data variation in color doppler findings of thyroid nodules

國井 葉

Yo KUNII

伊藤病院

Ito Hospital

キーワード :

初めてカラードプラでの記録が行われてから30年以上が経過する.それ以降,新しい診断法のツールとして臨床的な有用性が様々な臓器で研究されてきた.実際,甲状腺結節においても多くのカラードプラの検討がされ,その有用性が報告されている.しかし,否定的な報告もあり甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準にカラードプラの項はない.
カラードプラ法が診断基準の一文に記載されるためには,生化学検査のように共通の基準範囲が示されれば良いと思う.そのためには,同一施設内でのデータの変動,また施設間のデータの変動を少なくすることに尽きる.
今回,我々は同一施設内でのデータの変動に着目し検討を行ったので報告する.2014年4月に手術施行した,充実性腫瘍疾患を対象にした.技師数人に同一の腫瘤に対して,カラードプラにおける血流評価を行った.測定条件としては,1)カラーゲイン設定:やや高い設定から下げ,周囲のノイズが消失したところ,2)ドプラアングル:60°以下,3)血流:直線部分を測定,分岐部分は不可.
今後は,施設間や超音波機械間の変動を少なくしていくことでカラードプラによる血流解析の有用性を示したいと考える.