Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2013 - Vol.40

Vol.40 No.Supplement

一般口演
体表臓器:甲状腺・リンパ節

(S612)

超音波検査で甲状腺結節およびリンパ節と鑑別が必要な疾患の検討

Ultrasonographic finding of the disease which requires the differential diagnosis from thyroid disease and lymph nodes

山口 翔子1, 福島 光浩2, 小林 薫2, 藪田 智範2, 太田 寿1, 廣川 満良3, 網野 信行4, 宮内 昭2

Shoko YAMAGUCHI1, Mitsuhiro FUKUSHIMA2, Kaoru KOBAYASHI2, Tomonori YABUTA2, Hisashi OTA1, Mitsuyoshi HIROKAWA3, Nobuyuki AMINO4, Akira MIYAUCHI2

1隈病院臨床検査科, 2隈病院外科, 3隈病院病理診断科, 4隈病院内科

1Department of Clinical laboratory, Kuma hospital, 2Department of Surgery, Kuma hospital, 3Department of Pathology, Kuma hospital, 4Department of Internal medicine, Kuma hospital

キーワード :

【背景・目的】
頸部超音波検査では甲状腺やその周囲に結節性病変(嚢胞を含む)を確認することがあり,甲状腺由来の結節なのか,リンパ節腫大なのか,それ以外の疾患なのか鑑別が必要な場合がある.今回我々は甲状腺結節およびリンパ節と鑑別が必要な疾患の超音波所見についてその画像的特徴を検討したので紹介する.
【症例】
2005年1月から2012年11月までの8年間に当院で手術が施行され,最終病理診断で甲状腺結節もしくはリンパ節以外の診断が得られた75結節についてその記録画像を再検討した.
【結果】
75結節の内訳は,①神経鞘腫19例,②胸腺腫5例,③血管腫5例,④奇形腫8例,⑤正中頚嚢胞19例,⑥側頚嚢胞3例,⑦胸腺嚢胞13例,⑧気管支嚢胞3例が主な診断名だった.また傍神経節腫,Desmoplastic tumor,神経内分泌癌がそれぞれ1例あったが特殊なため検討から除外した.なお,副甲状腺についてはすでに多数の検討がされているため対象から除外した.すべての症例で術前に超音波ガイド下穿刺吸引細胞診が施行されており,多くの症例が総合的にある程度の術前診断が可能であったが,一部は病理検査で診断が得られたものもあった.