Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2012 - Vol.39

Vol.39 No.Supplement

ポスター
体表臓器:乳腺1

(S576)

乳房石灰化病変に対しエコーガイド下マンモトームにて診断がついた症例の検討

Study of the breast cancer patients with calcificated lesions by ultrasonography guided vacuum assisted core needle biopsy

原 由起子, 櫻井 健一, 長島 沙樹, 松本 京子, 植田 雄一, 前田 哲代, 榎本 克久, 谷 眞弓, 天野 定雄

Yukiko HARA, Kenniti SAKURAI, Saki NAGASIMA, Kyouko MATUMOTO, Yuuiti UEDA, Tetuyo MAEDA, Katuhisa ENOMOTO, Mayumi TANI, Sadao AMANO

日本大学医学部外科学系乳腺内分泌外科学分野

division of breast and endocrine surgery, department of surgery, nihon university school of medicine

キーワード :

【はじめに】
当院ではエコーで所見のはっきりしない乳房石灰化病変に対し,3Dマンモトーム生検を積極的に行っている.しかし,乳腺のボリュームや石灰化の場所によっては3Dマンモトーム生検が困難な症例がある.そのような症例に対し,超音波検査における高輝度点状エコーや組織弾性イメージングを参考にして,エコーガイド下マンモトーム生検を行った症例を経験したので報告する.
【対象】
2011年6月より5ヶ月間に対象は6例であった.どの症例もスクリーニングのエコーでは明らかな所見を認めなかった.マンモグラフィーでは,多形集簇石灰化1例,微小円形集簇石灰化5例であった.
【方法】
乳腺のボリュームが少ないためステレオガイド下マンモトームが施行困難であった症例に対し,乳房石灰化病変を認めた領域中心に超音波検査にて高輝度点状エコーを検索した.点状高輝度エコーを認めた部位と組織弾性イメージングにて周囲の乳腺組織より硬いと評価される領域を検索し,その領域に対しエコーガイド下マンモトームを施行した.
【結果】
病理組織学的検査で石灰化を生検検体に認めたものが5例,認めなかったものが1例であった.組織型はDCISが3例,Mastopathyが2例,fibrofatty tissueが1例であった.
【結語】
3Dマンモトームが施行困難な乳腺石灰化病変に対し,エコーガイド下マンモトームにて組織診断を行った症例を経験した.エコーにて高輝度点状エコーを検索することが可能であれば,6症例中5症例で有効な結果を得ることができた.