Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2009 - Vol.36

Vol.36 No.Supplement

一般口演
体表:体表・その他/造影

(S445)

副甲状腺PEITにおけるソナゾイドの有用性

Clinical Application of perflubutane microspheres(SONAZOID)on parathyroid gland

貴田岡 正史1, 稲沢 健志2, 星山 彩子1, 大黒 晴美1, 三谷 康二1

Masafumi KITAOKA1, Takeshi INAZAWA2, Ayako HOSHIYAMA1, Harumi DAIKOKU1, Kouji MITANI1

1公立昭和病院内分泌代謝科, 2柏市立柏病院内科

1Division of Endocrinology and Metabolism, Showa General Hospital, 2Internal Medicine, Kashiwa City Hospital

キーワード :

目的:ソナゾイドは次世代の超音波造影剤で現在のところ肝腫瘍に適応が限定されているが,高周波を用いても良好な造影効果を期待でき, 表在領域においても臨床的有用性が高いと考えられる. そこで多施設共同研究の一環として,副甲状腺について甲状腺結節と鑑別およびPEITの適応と効果判定においてソナゾイドの有用性を検討した.
対象:副甲状腺腫大をきたした二次性副甲状腺機能亢進症20例を対象とした.院内倫理委員会の承認を受け,文書で対象者の同意を確認のうえ検査を施行した.
方法:ソナゾイドは0.015mL/kgを静脈内単回投与とし,Focus位置は病変の下辺部に設定した.Harmonic Bーmode MI0.4以下Frame rate 8〜20fpsの条件下で,ソナゾイド投与開始より2分間観察記録した. 可能な症例では三次元造影超音波法についても検討した. また,PEIT施行症例ではその前後で造影超音波検査を実施し,比較した.
結果:パワードプラで血流を描出不能症例全例でソナゾイドの造影効果を認めた.腫大副甲状腺は全体がび慢性にほぼ均質に造影され,甲状腺組織と区別できる十分なコントラストが得られた .PEIT後は同部の造影像はほぼ消失した.三次元造影超音波法を用いるとPEITの効果が立体的に評価可能で,残存した副甲状腺組織の同定が容易であった.
考案:副甲状腺におけるソナゾイドによる造影効果は臨床評価に十分であり,副甲状腺腫大と甲状腺結節の鑑別が可能 であった.またPEITの効果判定に有用であった.表在領域におけるソナゾイドの有用性が強く示唆された.