乳房超音波検査について
どのような検査?
- 超音波画像により、両側の乳房やわきの下(腋窩部)などを描出し、観察します。
- 超音波を発信する探触子という機器の表面にゼリーを塗布し、乳房全体および腋窩部などの皮膚に密着させ、その探触子を移動させて、モニタ画面により確認、観察します。
- 検査時間は10~15分程度です。

検査の流れ
- 検査前に特に準備しておくことはありません。
- 乳房や腋窩部を観察しますので、上半身の衣服類を脱いだ上で検査します。その際、検査着に着替えたり、バスタオルなどで胸を被うなどの準備をします。
- 検査台に仰向けになって検査しますが、包んだバスタオルなどを背中に挟んで乳房を見やすくしたり、両手を頭の方に上げて腋窩部のリンパ節を見やすくしたりすることがあります。
- 検査終了後には、紙タオル・手ぬぐいなどをお渡しして付着したゼリーを拭き取って頂きます。基本的にゼリーは無色無臭で清潔なものです。
検査でわかること
- 乳腺組織を中心に、隣接する皮膚・脂肪組織、腋窩部のリンパ節などを観察します。
- しこりとして触れたものが、乳腺の腫瘤(良性疾患、悪性腫瘍)なのかそれ以外の病変なのかを鑑別することができます。
- 一方、しこりを触れない場合でも、何らかの病変を描出することがあります。
確認できる主な病気
- 良性疾患:線維腺腫、乳腺症など
- 悪性腫瘍:乳癌など
- 炎症性病変:乳腺炎など
- リンパ節:リンパ節転移など
検査を受けるときに気をつけること
特に食事や服薬に関する制限はありません。
検査をスムーズに受けられるように、ワンピースやボディスーツなどは避けて、上半身の衣服が脱ぎやすい服装を着て、検査にいらっしゃることをお勧めしています。

検査の特徴
- 超音波検査は、放射線による被ばくの心配はなく、体への負担が少ない検査です。そのため、妊婦の方も受けることができます。
- 比較的若い世代(40歳以下)で、乳腺組織が豊富な乳房でもしこりを発見することができたり、手で触れないような小さなしこりでも描出できたりすることもあります。
- 描出したしこりが良性なのか悪性なのかを鑑別したり、病変が癌であった場合にリンパ節へ転移しているかの判定もできることがあります。
- しかしながら、すべての乳癌を検出することができる訳ではありません。マンモグラフィなどの他の検査が必要なこともありますので、不明な点は専門医にお尋ねください。
