公益社団法人日本超音波医学会|The Japan Society of Ultrasonics in Medicine

よくあるご質問

Q. 腎動脈と頸動脈の症例はすべて狭窄やプラークなどがあるものでなくてはいけないのでしょうか?また、スクリーニングのように有意所見の無いものを含めてよいのでしょうか?
A. 全例が有所見である必要はありません。しかし、症例の経験は必要なので、1例以上の有所見例が含まれていることが必須です。異常所見のない例でも、計測値や画像が明示されていることが必要です。
Q. 下肢血管でのCFA等の略字の使用は可能ですか?
A. 略号は、必ずフルスペルを記載した上で使用してください。  例)MS→多発性硬化症、僧帽弁狭窄、マルファン症候群など多くの疾患に使われます。
Q. 頸動脈で、左右のCCAのED比が高いが、ICAに狭窄はなく、TCDでMCAの狭窄が認められる場合、疾患コードは何になりますか?
A. 頸動脈の対象で入れて頂いても結構ですが、検査対象で「狭窄例」や「有プラーク 例」を評価されたことがないのでしょうか?あれば、そちらを優先してください。どうしてもそのような例しかない(?)と言う場合には、頸動脈(G-1)に入れても結構です。
Q. 腹腔動脈狭窄の疾患コードは何ですか?
A. 腹腔動脈は、その他(G-6)になります。
Q. 血管の領域のその他(G-6)は、以下の症例でも含まれますか?
(肝動脈、脾動脈等の動脈瘤・肝臓のPVシャント、AVシャント・門脈血栓症・肝外門脈閉塞症・門脈圧亢進の側副血行路(食道静脈瘤等))
A. 同一症例に複数疾患(脾動脈瘤+肝PVシャントなど)はどちらかの疾患での一例とカウントします。また、同一疾患、例えば「肝動脈瘤」ばかりを5例などと集めるのは不可と致します。なお、門脈疾患は通常「消化器疾患」に含まれますが、1例のみであれば可と致します。
Q. バスキュラーアクセス:シャント血管の狭窄や、シャント作成後の血流の評価、シャント作成のための片側あるいは両側の上肢動静脈の評価は対象になりますか。また、疾患コードは何になりますか?
A. その他(G-6)に入れて下さい。ただし、バスキュラーアクセスでのシャント動脈に病変があれば四肢動脈(G-3)へ、シャント静脈の病変の場合は四肢静脈(G-4)に入れても結構です。
Q. 腎動脈とありますが、これは腎動脈狭窄だけでなく、腎硬化症などの区域動脈評価も含んでよろしいですか?
A. 「腎動脈本幹の評価が出来ている症例」であれば、「腎動脈狭窄」例でなくても結構 です。「腎動脈を評価できる技量がある」ことの証明になれば、採用致します。
添付写真には、腎区域動脈だけでは、証明になりません。ちゃんと「腎動脈本幹が描出できている写真」、「腎動脈本幹での血流波形を提示した写真」を添付してください。
Q. 高血圧で腎動脈の評価を・・・というのは対象になりますか。狭窄ありの場合、なしの場合では、疾患コードは何になりますか?
A. 腎動脈が正確に評価できていれば、対象になり、腎動脈(G-5)となります。
Q. 『腎動脈3例以上』との記載があります。追記に腎動脈狭窄例を含むと記載されておりますが、具体的に腎動脈症例とは腎動脈狭窄症例以外に、どのような症例が対象となりますか?
A. 病態に、狭窄と拡張があります。狭窄でも原因に動脈硬化・高安病(炎症)・FMDなどがあり、その存在部位や狭窄程度の評価が必要です。拡張では瘤があり、形態、部位、瘤径計測などが必要になります。また、動静脈瘻も含みます。
Q. 当院は近年になりシャントエコーを始めております。シャント吻合部狭窄、皮静脈狭窄などはその他(G-6)に含めてもよろしいでしょうか?
A. 「含めても可」ですが、同一疾患ばかりでは「不可」となります。
Q. 血管領域の中の頸動脈疾患のことなのですが、Max IMTはプラークも含めての最大の計測値なのですか?本によってはプラークは含まれていないものもあるので。
A. 日超医学会では、そのようにして計測することを提案しておりますが、どちらを使うかは,現在は施設で決めておられます。どの方法でされているかを明記されて居れば、どちらでも結構です。
Q. 総頸動脈が大動脈弓部から分岐している症例の疾患コードはなんですか?
A. 分岐variationとして、頸動脈(G-1)です。
Q. 鎖骨下動脈起始部狭窄の患者さんで、椎骨動脈に鎖骨下動脈盗血現象がありました。鎖骨下動脈起始部の血流を測定し、高速血流を確認しました。最終診断は『鎖骨下動脈起始部狭窄』となっていますが、超音波診断名を『鎖骨下動脈盗血現象(鎖骨下動脈狭窄に伴う)』として、頸動脈(G-1)症例として扱っても大丈夫でしょうか?
A. 頸動脈(G-1)症例として扱う場合は、両側総頸動脈や内頚動脈、椎骨動脈についての検査結果と、鎖骨下動脈の評価が必要です。上肢血圧の左右差の精査など、上肢動脈の評価により鎖骨下動脈狭窄と診断した場合は、四肢動脈(G-3)の症例としてください。
Q. ナットクラッカー症候群は血管領域に含まれますか?また含まれるのであれば症例コードはその他のG-6ですか?それとも(腎静脈ですが)腎動脈のG-5ですか?
A. その他(G-6)に入れて下さい。